5日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。ただ、6日の米雇用統計発表や米国の対中関税発動期限を控えて米2年債利回りが上昇する中、ドルは朝方からは下げを縮めた。
ブルームバーグのドル指数は3日連続で低下。ただドルは主要10通貨に対しては高安まちまちな展開となった。ノルウェー・クローネが高く、円やスイス・フランは値下がりした。ポンドも安い。朝方は上げていたが、下げに転じた。英国が示した欧州連合(EU)離脱を巡る提案について、ドイツは実行不可能と考えているとの一部報道が嫌気された。
ニューヨーク時間午後4時59分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下。ユーロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.1691ドル。円は対ドルで0.1%安の1ドル=110円64銭。ポンドは0.1%下げて1ポンド=1.3222ドル。一時0.3%高となる場面もあった。
米2年債利回りは上昇。3日に下げていた米国株が、米独立記念日の祝日明けとなるこの日に反発したことが手掛かり。
米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC)会合(6月12-13日)の議事録によると、当局者らは政策金利の漸進的な引き上げへのコミットメントを再確認した。一方、貿易摩擦に伴うリスクの高まりや新興市場の混乱が、財政政策による景気への追い風を鈍らせる恐れがあると指摘した。
欧州時間の取引
欧州時間はユーロが上昇。M&A(企業の合併・買収)の動きや欧州中央銀行(ECB)の当局者によるタカ派寄りの発言などがユーロの支援材料となった。
原題:Dollar Trims Decline Before Jobs Data, Euro Firms: Inside G-10(抜粋)