アメリカのトランプ大統領は、今週開かれるNATO=北大西洋条約機構の首脳会議を前に、ツイッターで、ドイツなどのヨーロッパ諸国に対して国防費を十分に支出しておらず不公平だと改めて不満を表明しました。

トランプ大統領は、今週11日から2日間の日程でベルギーで行われるNATO首脳会議に出席します。

これを前にトランプ大統領は、9日、ツイッターで、アメリカの国防費がGDP=国内総生産の4%なのに対してドイツは1%だと指摘し、「アメリカは、どの国よりもNATOに支出している。公平ではなく受け入れられない」と不満を表明しました。

さらに、「EU=ヨーロッパ連合は、アメリカ製品に対する大きな貿易障壁で、多額の貿易黒字を得ている。ノー!」と書き込み、貿易面でもヨーロッパへの不満をあらわにしました。

トランプ大統領は、先月、ドイツなどに対して国防費の引き上げを迫る書簡を送っていて、今週の首脳会議でもヨーロッパ諸国に改めて増額を訴える方針です。

NATO首脳会議で、ヨーロッパ諸国は、シリアやアフガニスタン情勢、それにロシアの脅威について協議し、結束を確認したい意向ですが、トランプ大統領は、さきに「NATOはNAFTA=北米自由貿易協定と同じぐらい悪い」と発言したと伝えられるなどNATOを軽視していると指摘されていて、同盟関係の行方に懸念が出ています。