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メイ首相の穏健な離脱案に抗議し、離脱派の「顔」だった外相も辞任
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離脱支持派の議員らはメイ首相に退陣迫らず、当面の危機は回避か
メイ英首相の穏健な欧州連合(EU)離脱案に抗議して、デービスEU離脱担当相に続きジョンソン外相も辞任しEU離脱の先行きが不透明になる中、同首相は危機の回避に取り組んだ。
EU離脱キャンペーンの顔とも言うべきジョンソン外相の9日の辞任により、政府の混迷は深まった。外相辞任直後に行われたメイ首相の議会演説は本来なら、6日の特別閣議で合意に至った成果を誇るはずだったが一転、EUからの穏健離脱方針の擁護に終始することとなった。
ただ、離脱支持派の議員らはメイ首相に退陣を迫らず、新たな政策の必要性を強調したことから、直ちに危機に陥る可能性は後退したようだ。首相に対する不信任投票の手続きを統括する保守党議員委員会のグラハム・ブレイディ委員長も、同手続きを進めるのに十分な同意は集まっていないと示唆した。
メイ首相はジョンソン氏の後任外相にジェレミー・ハント保健・社会福祉相を選んだ。ハント氏は当初、EU残留派だったがその後、見解を変え、いま国民投票を行うなら離脱を支持すると述べている。
原題:May Fights to Contain Brexit Crisis After Key Ministers Quit (2)(抜粋)