• トランプ大統領ロシアを糾弾せず、ドイツ銀行暫定決算
  • ネットフリックス急落、フィンク氏警告、CFA試験に仮想通貨出題
トランプ大統領とロシアのプーチン大統領、Photographer: Chris McGrath/Getty Images Europe

「独裁者を前に、ここまで自らの権威を落とした米国の大統領はいない」(マケイン上院議員)。「ロシアが米国の友好国ではないことを大統領は認めなくてはならない」(ライアン下院議長)。一方で、ロシア介入説に「大統領が疑念を抱くことは適切だと思う」(アイサ下院議員)。トランプ米大統領がロシアのプーチン大統領との共同記者会見で発した言葉に、11月の中間選挙を控えて共和党が揺れています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

双方を等しく信頼

トランプ米大統領はロシアのプーチン大統領との共同記者会見で、2016年米大統領選へのロシア関与を巡るモラー特別検察官の捜査を厳しく非難した。トランプ氏は「今ここにプーチン大統領がいる。彼はロシアではないと言った。ロシアが関与する理由は全く見当たらない」とし、「私は双方を信頼している」と付け加えた。プーチン氏は同じ記者会見で、米大統領選でトランプ氏が勝利することを望んでいたと述べつつ、当選を助けるため何か行動したのかとの問いには答えなかった。

朗報に当惑

ドイツ銀行は今年4ー6月(第2四半期)の純利益が約4億ユーロ(約530億円)、税引き前利益が約7億ユーロとなり、アナリスト予想を「大幅に」上回る見通しだと明らかにした。この暫定決算を受け、ドイツ銀の株価は前週末比で一時9.3%上昇した。インディペンデント・リサーチのマーカス・リーセルマン氏は「予想を上回った理由がまったく不透明だ。クレジットスプレッド拡大の寄与が大きいとすると、おそらく持続しないだろう」と述べた。最終的な決算の発表は今月25日に予定されている。

FAANG一番乗り

人気ハイテク株、FAANG5銘柄のうち、決算発表一番乗りのネットフリックスは、引け後の時間外取引で株価が13%超下げている。同社は加入者数が7-9月(第3四半期)に500万人の純増になるとの見通しを示した。ブルームバーグ・ニュース集計の6社予想の平均は592万5000人の純増だった。

応酬の先

米ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は、トランプ政権が関税引き上げの対象中国製品を2000億ドル(約22兆5000億円)相当追加するという計画を実行に移せば、株価は10-15%下落し、米国の国内総生産(GDP)は2019年に減速を始めると予想。その場合、現在の緊張が全面的な貿易戦争へと発展することになるとも語った。フィンク氏はまた、年内に米国債市場でイールドカーブが逆転するだろうとしつつ、それがリセッション(景気後退)の接近を意味するとは思わないとの見方を示した。

試験に出る

投資に関する国際資格の認定を行う世界的な団体、CFA協会が実施する同協会認定証券アナリスト(CFA)試験で、仮想通貨とブロックチェーン(分散型デジタル台帳)が新たに出題トピックに加わることになった。CFA協会は3段階で実施されるCFA試験について、来年初めてレベル1と2で試験のトピックに仮想通貨とブロックチェーンを加える。2019年の試験の出題範囲は8月に発表される。

その他の注目ニュース

米小売売上高は5カ月連続プラス-前月上方修正
BofA:2Q利益が予想上回る、消費者向けが寄与
IMF:貿易の緊張激化、世界経済へのリスク-WEO