ロシア政府は、先の米ロ首脳会談で確認されたテーマの具体化に向け外交当局が作業を始めたことを明らかにしました。ロシアとしては、首脳会談でのトランプ大統領の発言にアメリカ国内で批判が高まる中にあっても、アメリカとの対話を進め、関係改善を図りたい考えです。
ロシア外務省のザハロワ報道官は18日、先のプーチン大統領とアメリカのトランプ大統領との首脳会談に関して、「結果を受けて外交当局に指示が出され、首脳間で確認されたテーマをめぐって作業が始まっている」と述べました。
首脳会談ではシリアやウクライナ情勢といった重要課題で具体的な合意はありませんでしたが、核軍縮や経済協力をめぐる連携は表明され、こうしたテーマで外交当局が具体化に向けた作業を始めたものと見られます。
またワシントンに駐在するロシアのアントノフ大使は18日、「トランプ大統領にとっては会談で合意したことに従うことがとても難しくなっているだろうが、私たちはアメリカ側を全力で手助けする」と述べました。
米ロ首脳会談をめぐってアメリカでは、トランプ大統領が大統領選挙へのロシアの関与を否定したプーチン大統領に同調したことに批判が高まり、のちに発言を修正するなど、対応に追われていますが、ロシアとしては、アメリカとの対話を進め関係改善を図りたい考えです。