アメリカのホワイトハウス、国家経済会議のクドロー委員長は、中国の習近平国家主席は米中間の貿易摩擦を解消するため協議を行う意図がないと批判し、対立が長期化する可能性が出ています。

ホワイトハウスの国家経済会議のクドロー委員長は18日、ニューヨークで開かれたイベントに出席しました。

この中でクドロー委員長は、対立が激しくなっている米中の貿易摩擦について、「中国の習近平国家主席は、現段階では協議を行う意図がない」と述べ、知的財産権の侵害の問題などで、中国側から歩み寄る姿勢が感じられないと批判しました。

そのうえで「トランプ大統領は、中国に対して強い不満を持っているため圧力を続ける」と述べ、現在、手続きを進めている、中国からの2000億ドル規模の輸入品に関税を上乗せする措置を発動する姿勢を強調し、対立が長期化する可能性が出ています。

一方トランプ大統領が来週、EU=ヨーロッパ連合の執行機関に当たるヨーロッパ委員会のユンケル委員長と会談することについてクドロー委員長は、「貿易に関する重要な提案を持ってくると聞いている」と述べました。

具体的な内容には言及しなかったものの、トランプ政権が検討している、自動車への関税の上乗せを避けるため、EU側が譲歩の姿勢を示すのか、日本への影響も大きいだけに注目が集まりそうです。