• 2018年の利益マージン見通しを引き下げ、関税の影響で
  • 関税の影響が従来の想定より小幅にとどまる可能性を示唆

米オートバイメーカーのハーレーダビッドソンは通期の利益マージン見通しを引き下げた。引き下げ幅には、トランプ米大統領の貿易戦争で受ける打撃に耐えるため、同社が方策を見いだしつつあることが示唆された。

ハーレーは24日の発表文で、通期の営業マージンがレンジの中央値で約9.5%になるとの見通しを示した。関税で見込まれる影響を理由に挙げた。従来予想は約10%だった。

今回の見通し引き下げは、関税によって削り取られるハーレーの利益が従来の想定よりも小幅となる可能性を示唆している。同見通しで想定される利益の差は約2500万ドル(約28億円)に相当し、欧州連合(EU)の関税でコストが3000万-4500万ドル増えるとしていたハーレーの従来予想を下回ると、サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、デービッド・ベッケル氏は顧客向けリポートで指摘した。

4-6月の調整後利益は1.52ドルと、アナリスト予想平均の1.41ドルを上回った。売上高は15億3000万ドルに減少したものの、予想平均の14億2000万ドルは上回った。

ハーレーの株価は24日の米株式市場で一時8.3%高。

ハーレーが中核市場と位置づける米国で、販売は縮小を続けている。そこに貿易摩擦激化の影響が加わった。米国でのバイク販売は4-6月に6.4%減と、過去15四半期中で14四半期目の減少となった。世界販売は3.6%減少した。

同社は7月30日に事業立て直し戦略に関する詳細を公表する。

原題:Harley Trudges Through Tariff Damage, Readies Turnaround Plan(抜粋)