アメリカのポンペイオ国務長官は、ASEAN=東南アジア諸国連合との一連の会議に出席するため、3日からシンガポールを訪問し、北朝鮮の非核化の実現に向けて各国に圧力を維持するよう改めて求める方針です。

アメリカのポンペイオ国務長官は3日からシンガポールを訪問し、日本やASEANに加え、北朝鮮のリ・ヨンホ外相もそろうARF=ASEAN地域フォーラムなどに出席します。

滞在中、ポンペイオ長官とリ外相が会談するのか注目されていますが、国務省高官は、同行記者の質問に対し「多くの国の外相と会うだろう」と述べるにとどめました。

米朝首脳会談での合意を受けて、北朝鮮は朝鮮戦争で亡くなったアメリカ兵の一部の遺骨を返還しましたが、非核化に向けた交渉は進展していません。このため、ポンペイオ長官はリ外相との会談が実現した場合、北朝鮮国内の核施設をすべて申告し非核化に向けて行動を起こすよう求めるものとみられます。

また、各国に対しては、北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁決議を着実に実行する義務があると改めて求める方針です。

アメリカは北朝鮮の非核化の実現に向けて国際社会の圧力を維持していきたい考えで、制裁緩和の検討を主張する中国やロシアをけん制する狙いもあるものとみられます。