13日のニューヨーク外国為替市場では、ドルがこの日の高値付近を維持。トルコの金融市場混乱が他の市場に波及するとの懸念から高リスク資産が圧迫された一方、スイス・フランや円といった安全通貨には買いが入った。
トルコ・リラは7%余り下落し、新興国通貨の中で最大の下げ。トルコのエルドアン大統領は米国に対する強気姿勢を軟化させる兆しを全く見せていない。一方でトルコ中央銀行は、リラ急落の中で金融システムを強化し投資家の信頼感を高めるための措置を発表した。
この日は新興国の株式相場も急落。S&P500種株価指数も下げた。ブルームバーグ商品指数は0.8%安。ニューヨーク金先物相場は1オンス=1200ドルを割り込んだ。
ニューヨーク時間午後4時46分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.2%上昇。一時0.3%上昇となった。ドルは対ユーロで0.1%未満上昇の1ユーロ=1.1408ドル。対円では0.1%下げて1ドル=110円69銭。リラは7.3%安の1ドル=6.9022リラ。
ウェルズ・ファーゴの通貨戦略責任者、ニック・ベネンブローク氏はリポートで「リラに対してはしばらく下押し圧力が続く可能性が高い。トルコでの出来事は、少なくとも一時的には金融市場の不安定要素だ」と分析した。
欧州時間の取引
ドルや円は欧州時間も上昇。リラや南アフリカ・ランドなど新興国通貨が値下がりする中で安全資産への需要が高まった。円は主要10通貨全てに対して値上がりした。
原題:Haven Currencies Steady as Turkey Turmoil Persists: Inside G-10(抜粋)
Dollar Buoyed as Turkey Weighs on Risk Appetite: Inside G-10
Dollar Gains as Yen Stays Haven Currency of Choice: Inside G-10