【パリ賀有勇】イタリア北部ジェノバで14日午前11時半(日本時間14日午後6時半)ごろ、高速道路の高架橋が崩落した。橋と共に20台近くの車両が約50メートル下に落下したとみられ、多数の死傷者が出た。ANSA通信は伊消防当局の情報として35人が死亡したと報じている。
伊メディアによると、橋は1967年に開通。全長約1.2キロのうち崩落したのは約100メートルで、走行中だった約20台の車が一度に落ちた。橋の下には川や線路があるほか、一部住宅もある。
在ミラノ日本総領事館によると、日本人が巻き込まれた情報はないという。
崩落の原因は不明だが、老朽化を指摘するメディアもある。当時現場では強い雨が降っていた。崩落した橋では基礎部分の補強工事が行われていたという。
イタリアは経済の低迷を背景にインフラ整備・改修の遅れが課題となっており、2016年と17年にも相次いで高架橋が崩落。下敷きとなった計3人が死亡している。