来月、IWC=国際捕鯨委員会の総会が開かれるブラジルで、日本の捕鯨をテーマにした、日本人の映画監督によるドキュメンタリー映画が一般に公開され、地元メディアから反響があがっています。

ブラジルのサンパウロで24日、公開されたのは、日本人の映画監督八木景子さんが制作したドキュメンタリー映画、「BehindThe Cove」です。

この映画では、小型のクジラやイルカを入り江に追い込んで捕獲する追い込み漁で知られる和歌山県、太地町を舞台に、漁業者など日本側と、反捕鯨団体「シーシェパード」の双方の活動が描かれています。

上映後には地元メディアから反響があがっていて、国際社会を敵にまわしてまでなぜ、日本人はクジラを食べ続けなければならないのか、という意見が出る一方で、日本の食文化に対する理解が深まり、捕鯨に対する考え方が変わったという意見も聞かれました。

映画を撮影した八木景子さんは「日本の捕鯨については、間違った情報が伝わっていることも多い。ブラジルの人には、公平な目で、真実を知ってほしい」と話していました。

ブラジルでは、来月IWC=国際捕鯨委員会の総会が開かれ、日本政府は、生息数が大幅に回復しているとして一部のクジラを対象に商業捕鯨の再開を提案する方針です。