27日のニューヨーク外国為替市場では、米ドルが主要10通貨全てに対して値下がり。メキシコと米国との間で貿易協定が締結されるとの楽観からリスク選好が強まった。カナダ・ドルは上昇した。
カナダ・ドルは米ドルに対して6月14日以来の高値に上昇。米・メキシコの合意を受け、カナダが交渉に参加するとの期待が広がった。トランプ大統領は、北米自由貿易協定(NAFTA)を打ち切り、メキシコとの新たな貿易協定に署名すると述べた。
カナダのフリーランド外相は28日にワシントン入りし、協議を開始する。メキシコのビデガライ外相は、カナダを含めた3カ国での合意締結を目指しているとしつつ、米国との2国間協定も容認可能だと述べた。
ライトハイザー通商代表部(USTR)代表は、カナダが週内に協定に署名するとの期待を表明した。
ニューヨーク時間午後4時59分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前営業日比0.4%低下。ドルは対ユーロでは0.5%安の1ユーロ=1.1678ドル。対円では0.1%下げて1ドル=111円08銭。米ドルはカナダ・ドルに対して0.5%下落の1米ドル=1.2967カナダ・ドル。
欧州時間の取引
欧州時間にはユーロが下落。イタリアの政治情勢がリスクとして再浮上するとの懸念が強まった。
イタリアのディマイオ副首相兼経済発展相は、6月の欧州連合(EU)首脳会議での難民対応に関する合意を各国が実行していない状況に言及し、イタリア政府としてEUの次期予算に反対する手続きに着手すると表明した。
原題:Potential Nafta Revamp Buoys Loonie, Weighs on USD: Inside G-10
Euro Drops on Italy Risk Return; Yuan Drives Dollar: Inside G-10 (抜粋)