米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のグループ最高投資責任者(CIO)、ダン・アイバシン氏は米国が中国など他国との間で貿易面で緊張状態にあることは経済にプラスに働く公算があると指摘。そうした緊張状態を通じて景気の過熱が抑制され、金融当局による介入の必要性が低下する可能性があるためだと説明した。

アイバシン氏は電話取材で、「成長の勢いが減速する限りにおいて、貿易面で中程度の緊張があることに問題はない」と述べた。

貿易戦争が制御不能になるほど悪化するリスクはあるものの、市場に重大な影響はないというのがPIMCOの基本シナリオだと、アイバシン氏は説明。一方、中国との間の緊張状態は何年も続く可能性があると加えた。

その上でアイバシン氏は、「そうした長期的な課題への対応というのは、共和・民主両党や財界、政界でより共通した認識が見られる分野だ」と指摘した。

原題:Pimco’s Ivascyn Says Trade Tensions May Actually Benefit Economy(抜粋)