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南ア・ランド急落、GDP発表でリセッション入り確認
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MSCI新興国通貨指数、2017年5月以来の低水準に
新興国市場資産の売りが一段と強まった。南アフリカ共和国がリセッション(景気後退)入りしたことに加え、トルコやアルゼンチンと同様にインドネシアも通貨急落に見舞われ、危機の波及リスクは無視できないほど大きいとの懸念が高まった。
MSCI新興国通貨指数の下げはこの6営業日で5回目。この1年余りの最低水準で引けた。南アが4日発表した4-6月(第2四半期)国内総生産(GDP)統計によれば、同国経済は2四半期連続のマイナス成長となった。通貨ランドはこれを受けて急落し、新興国通貨全般を押し下げた。
トルコ・リラも安い。同国中央銀行は来週に会合を開くが、投資家を安心させるだけの十分な対応を取れないとの懸念は消えない。アルゼンチン・ペソは最安値を更新。インドネシア・ルピアは、同国中銀が通貨防衛策の強化を明らかにしたにもかかわらず、約20年ぶりの安値に沈んだ。
トランプ米大統領は2000億ドル(約22兆3000億円)相当の中国製品に対する関税措置を、6日にも発表する可能性がある。ブルームバーグ・ドル・スポット指数はこうした中で4営業日続伸した。
ソシエテ・ジェネラルのグローバルストラテジスト、キット・ジャックス氏はドル上昇は不戦勝だと分析する。「ドル上昇を確信させる理由はあまり見いだせないが、他の通貨については不安にさせられる材料が数多くある」と指摘した。
- 新興国市場株の指標であるMSCI新興市場指数は0.7%安
- MSCI新興市場通貨指数は0.5%安
- アルゼンチン・ペソは過去最安値を更新
- メキシコ・ペソは1.1%安
- 南ア・ランドは3.2%安。4-6月GDPは前期比年率0.7%減。09年以来のリセッション入り
- トルコ・リラは0.7%安
- ロシア・ルーブルは下げをほぼ埋めた。ロシア中銀総裁が来週会合での利上げの可能性に言及し、14年以来となる利上げに近づいたことが寄与
- インドネシア・ルピアは6日続落し、20年ぶり安値に沈んだ
- インド・ルピーの1カ月物ノンデリバラブル・フォワード(NDF)は一時0.8%高の1ドル=72.03ルピーと最高値を記録
原題:Emerging-Market Contagion Fear Sparks Deepening Rout: Inside EM(抜粋)