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高税率州の下院共和党議員、難しい採決に直面する可能性
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今後数週間に採決実施の政治的な利点とリスクを検討したい意向
米下院共和党は減税の第2段階を活用して、中間選挙前に民主党を難しい採決に追い込む計画だったが、党指導部は今や、この取り組みを断念する可能性がある。一部の下院激戦区で有権者の反発を買うことで、取り組みが逆効果になる可能性があると懸念している。
この第2の減税案は、州・地方税の控除額の上限を年間1万ドル(約111万円)とすることなど、昨年の税制改革における個人税制の変更を恒久化するものだ。1万ドルの同上限は税制改革法において最も論争を呼んでいる条項の一つとなっている。ニューヨークやニュージャージー、カリフォルニアといった税率の高い州の共和党議員は、上限を支持するにしても、同党が後押しする減税に反対票を投じるにしても、難しい立場に置かれることになる。
主にこの州・地方税(SALT)控除の上限を巡るジレンマを理由に、下院共和党は「税制改革2.0」法案に関して一時停止ボタンを押す見通しだと、共和党議員の側近3人は匿名を条件に話した。議員らは今後数週間に同法案の採決を実施する政治的な利点とリスクについて検討し、可決に向け十分な支持が得られるか判断したい意向だ。
原題:Republicans Weigh Abandoning Tax Cut 2.0 After SALT Backlash(抜粋)