10日のニューヨーク外国為替市場では、リスクテーク意欲が幾分戻ったことで円やスイス・フランなどの避難通貨が下落。ポンドは上昇。欧州連合(EU)のバルニエ首席交渉官が英国のEU離脱交渉で楽観的な見方を示したことが材料となった。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下。ドルは対フラン、対円では上昇したが、欧州主要国通貨の大半に対して軟調。

イタリアではトリア財務相が、成長促進のために債務削減と財政赤字抑制が必要であることを政府は理解していると週末に発言。欧州株の上昇につながった。バルニエ交渉官はスロベニアでの会合で、なお幾つかの問題が残っているものの英国のEU離脱に関する合意を8週間以内に結ぶことは「現実的」だとの認識を示した。

ニューヨーク時間午後4時56分現在、ドルは対円で0.1%高の1ドル=111円12銭。対ユーロでは0.4%安の1ユーロ=1.1595ドル。ポンドは0.8%高の1ポンド=1.3027ドル。

欧州時間の取引

ブルームバーグ・ドル・スポット指数は上げ幅を縮小。米中通商摩擦が一段と激化する可能性がある中、市場関係者がより詳細を見極めたいと様子見姿勢を取った。ノルウェー・クローネが買われた。同国インフレが加速し、中銀の目標に近づいた。

原題:Currency Havens Slide as Europe Stages Comeback: Inside G-10(抜粋)Dollar Advance Curbed As Trade Wars Back in Focus: Inside G-10(抜粋)