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カナダ外相:協議は生産的だがまだ合意に至らず
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紛争処理パネルや文化産業、知的財産などの問題が争点
米国とカナダは11日、北米自由貿易協定(NAFTA)改定交渉で互いの相違点の解消に引き続き取り組んだ。カナダ側は好ましくない協定には署名しないと主張している。
ワシントンで交渉に臨んでいるカナダのフリーランド外相は記者団に、「非常に生産的かつ建設的な話し合いを持った。雰囲気は引き続きなごやかであり、双方とも友好的だ」と発言。「通商交渉では当然ながら、決まる時は一挙に決まる」と述べた。
ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表の報道官にコメントを求めたが返答はなかった。
両国が立場を異にしているのは、米国が削除を求め、カナダが保持を主張するNAFTA19章の反ダンピングに関する紛争処理パネルの問題や、現行のNAFTAに盛り込まれておらず、米国が譲歩を要求しているカナダの乳製品セクター保護の問題など。カナダが例外措置を求めている文化産業のほか、知的財産や医薬品特許の問題もある。
トランプ米大統領はNAFTA改定でカナダと合意できなければカナダ抜きで進めるほか、同国に自動車関税を課すと圧力をかけてきた。大統領は11日、記者団に対し、カナダとの交渉は「非常に順調であり、われわれ全員が誠意を持って取引している」と語った。
トランプ大統領はホワイトハウスの執務室から、「カナダ側は取引を強く望んでいる。私としては成功すればいいし、成功できなくても問題ないという立場だ」と述べた。
原題:U.S., Canada Seek to Bridge Divide as Nafta Talks Stretch On (2)(抜粋)