-
自らのEU離脱案、「たやすく拒否されるのは受け入れられない」
-
悪い合意ならない方がまし、とあらためて強調-ポンドは急落
英国のメイ首相は自らが提示した欧州連合(EU)離脱案を全面的に拒否したEUに対し、敬意を持って英国を扱っていないと非難した。離脱交渉を巡る膠着(こうちゃく)状態は深刻の度を増している。
EU加盟国首脳は20日まで2日間にわたりオーストリアのザルツブルクで開かれていたEU首脳会議で、メイ首相の案は機能しないと率直に通告した。そこから一夜明け、メイ首相はロンドンで声明を発表し、悪い合意ならない方がましだとあらためて強調。自らの提案が「たやすく拒否されるのは受け入れられない」と訴えた。
メイ首相は21日、首相官邸で「離脱交渉のプロセスを通じ、私はEUを敬意を持って扱ってきた。英国は同様の扱いを望んでいる。このプロセスの終了時に良好な関係が維持されるかどうかは、それ次第だ」と指摘。「交渉終盤の段階で、他方の提案を詳細な説明や対案もなくたやすく拒否するのは受け入れられない」と主張した。
メイ首相の発言を受け、ポンドはドルに対し一時1.6%下落。この下落率が引けまで維持されれば、終値ベースで昨年6月以来の大幅安となる。
原題:May Tears Into EU and Demands Respect, Says Brexit at ‘Impasse’(抜粋)