アメリカのトランプ大統領が連邦最高裁判所の判事に指名したカバナー氏から、過去に性的暴行を受けたとして、女性が告発状を議会に提出しました。同様の告発をした女性はこれで3人目となり、野党 民主党は疑惑を徹底して追及する構えで、中間選挙の焦点の1つに浮上しています。

トランプ大統領はことし7月、連邦最高裁判所の判事に保守派の法律家、カバナー氏を指名しましたが、今月に入って女性2人がメディアを通じて、それぞれカバナー氏の高校時代と大学時代に性的暴行やわいせつ行為を受けたと告発しています。

こうした中、26日、首都ワシントンに住む女性が自分もカバナー氏から性的暴行を受けたとして、告発状を議会に提出しました。

それによりますと、1982年ごろ、女性がパーティー会場で薬物入りの飲み物で抵抗できない状態にされ、集団暴行を受けたということで、その場にカバナー氏も居合わせたと主張しています。

これについてカバナー氏は声明を発表し、「彼女が誰かも知らない」と全面的に否定しました。

またトランプ大統領も、ニューヨークで記者団に「ばかげている。民主党が仕掛けているいかさまだ」と述べ、カバナー氏を擁護する考えを強調しました。

一方、民主党の上院トップ、シューマー院内総務は、カバナー氏に指名辞退を強く求めるなど徹底して追及する構えで、連邦最高裁判所の判事指名をめぐるスキャンダルが、ことし11月の中間選挙の焦点の1つに浮上しています。