トランプ米政権は中国人民元の下落を懸念していると、米財務省の高官が8日語った。同省は半期に一度の為替報告書を来週公表する予定だ。
ムニューシン財務長官は同報告書で中国を為替操作国と認定するよう、ホワイトハウスから圧力を受けてきた。人民元はこの半年間でドルに対して9%ほど下落し、アジア通貨の中でも下げが大きい。貿易を巡り米国との緊張が激化する中、中国当局が意図的に元安に誘導しているとの観測が強まっている。
匿名を条件に語った同高官によれば、米国は人民元の動きを注意深く監視しており、このところの元安に懸念を抱いている。それ以上の詳細は明らかにしなかった。
トランプ大統領は7月、中国と欧州連合(EU)が自らの通貨を操作し、「われわれの大きな競争上の優位性を奪っている」とツイートで非難した。
原題:U.S. Is Said to Be Concerned About Chinese Yuan’s Recent Drop(抜粋)