• ハッキングの新証拠、ヘイリー国連大使が退任へ、仮想通貨は瀬戸際
  • イタリア政府はスプレッドを懸念、中間選挙を米国債市場は悲観

トランプ米大統領は8月末のインタビューで、連邦準備制度理事会(FRB)議長にパウエル氏を指名したことを後悔していないと述べていました。しかし9月の利上げ後には「うれしくない」と述べ、今回は「気に入らない」と不満を強めています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

新たな証拠

米大手通信会社のネットワークで、スーパーマイクロ・コンピューターが供給したハードウエアの中にハッキングを可能にするチップが見つかり、8月に除去されたと、この通信会社から委託を受けたセキュリティー専門家が明らかにした。ヨッシ・アップルバウム氏はこのほど、チップ発見に関する文書や分析、その他の証拠を提供。スーパーマイクロの製品だけではないと述べ、「スーパーマイクロは犠牲者だ。どの企業もそうだ」と語った。

円満退任か

ヘイリー米国連大使が年末で退任する。トランプ米大統領は2、3週以内にも後任を発表するという。元サウスカロライナ州知事のヘイリー氏は「2020年の大統領選挙には出馬しない」と表明し、トランプ大統領の選挙運動に加わると述べた。同氏は国連安保理で北朝鮮への制裁強化を強く訴えてきた。トランプ大統領は後任に、大統領副補佐官(国家安全保障担当)を辞めてゴールドマン・サックス・グループに復帰したディナ・パウエル氏を考えていると述べた。

瀬戸際

英調査会社のジュニパーリサーチは、仮想通貨の取引件数や取引額など業界に関する多くの指標は市場の内部崩壊を示唆していると警告。米中の貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)を巡る混乱といった、仮想通貨の利点が注目されそうな状況下でも相場は上昇しなかったと指摘。「手短に言って業界は内部崩壊の瀬戸際にあるとの感触を得ている」と結論付けた。

500bpの壁

イタリアのトリア財務相は国債スプレッドを政府が懸念していると認め、「容認できない」水準からの回復を図ると述べた。イタリア10年債のドイツ債とのスプレッドは9日、一時316ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に達した。スプレッドが500bpに達したら、という仮定の質問には「予期せぬ危機が発生した場合に、政府は対応する。それが起きると考えていないからだ」と答えた。

既に敗北ムード

米中間選挙で民主党が下院過半数を奪還すれば、1兆ドル(約113兆円)超規模のインフラ支出拡大法案を提出する可能性が高まる。共和党が予想外に下院を維持した場合も、減税第2弾実現の公算が大きい。米議会予算局(CBO)の予想によれば、財政赤字は2019会計年度(18年10月-19年9月)までに約1兆ドルに達し、その後もその水準を上回る年が続くだけでなく、利払いも10年で3倍になり、年間1兆ドル近くになる。

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