米国株は急落。米中貿易摩擦の影響があらためて懸念される中でテクノロジーや工業株が売られ、S&P500種株価指数は2月以来の大幅下落となった。米国債は上昇。利回り曲線は10年債入札後にスティープ化した。

  • 米国株は急落-ダウ832ドル安、S&P500が3.3%下落
  • 米国債は上昇、10年債利回り3.17%に低下
  • NY原油は大幅反落、米原油生産増の見通し受け
  • NY金は続伸、株安で逃避需要高まる

幅広い銘柄が売られたこの日、S&P500種は3カ月ぶり安値を付け、ダウ工業株30種平均は800ドル余り下げた。ダウ平均を構成する全30銘柄が下げ、ボーイングやキャタピラーの値下がりが目立った。S&P500種ではコンピューター関連株が特に下げ、5営業日続落。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数が前日比3.3%下げて2785.68。ダウ工業株30種平均は831.83ドル(3.2%)安の25598.74ドル、ナスダック総合指数は4.1%安。米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し3.17%。

原油先物相場は大幅反落。ハリケーン「マイケル」が需要に与える影響よりも、米エネルギー情報局(EIA)が国内原油生産の増加見通しを示したことの方が注目を集め、ほぼ2週間ぶり安値となった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は1.79ドル(2.4%)安の1バレル=73.17ドルで引けた。ロンドンICEの北海ブレント12月限は1.91ドル下げて83.09ドル。

金先物は続伸。地政学的リスクを背景に金の安全資産としての需要が高まった。株の急落や利回りの上昇基調も意識された。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.2%高の1オンス=1193.40ドルで終了。

原題:U.S. Stocks Plunge Most Since February: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Resume Steepening as Concession Builds for 30Y Sale
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PRECIOUS: Gold Rises as Haven Demand Eclipses U.S. Rates View