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主要3株価指数が下落-エネルギーや銀行、保険株の下げ目立つ
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リスク回避が波及し原油は大幅続落、金は2年余りで最大の値上がり
米国株は大幅続落。出来高が高く、主要株価指数は値動きの荒い展開となった。米国債は30年債入札好調を受けて上昇。安全資産と見なされる金は、ここ2年余りで最も大幅に値上がりした。
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S&P500種株価指数は2日連続で2%を超える下げ。2016年以来最長の6営業日続落となった。ダウ工業株30種平均は500ドル余り下げた。前日に売りを浴びたテクノロジー株は比較的小幅な下げにとどまった。
S&P500種株価指数は前日比2.1%下げて2728.37。ダウ工業株30種平均は545.91ドル(2.1%)安の25052.83ドル、ナスダック総合指数は1.3%安。ナスダック100種株価指数はただ、8月に付けた最高値からの下げが9%に達した。ニューヨーク時間午後4時45分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し3.14%。
原油先物相場は続落。リスク回避の流れが世界的に広がる中、8週ぶりの大幅下落となった。この日は米国株がボラティリティーの高さを伴って続落した。一方、米エネルギー情報局(EIA)の統計では、米原油在庫が3週連続で増加したことが示された。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は2.20ドル(3.0%)安の1バレル=70.97ドルで引けた。ロンドンICEの北海ブレント12月限は2.83ドル下げて80.26ドル。
金先物は3日続伸。世界的な株安と、9月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが予想を下回ったことを受け、安全逃避需要が高まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は2.9%高の1オンス=1227.60ドルで終了。2016年6月以来の大幅高となった。
ニューブリッジ・セキュリティーズのチーフマーケットストラテジスト、ドン・セルキン氏は「相場が突如として大きく低下したのは、予想より良かった30年債入札をきっかけに、シフト感が広がったからだ。資産の分散化、そして相場の急落。これは異例だ。普通の下落率ではない。加速的な下落だ。予想より好調な国債入札の後に起きたので、資産分散化のアルゴリズムが働いたのだろう」と指摘した。
この日はエネルギー関連株が特に下げたほか、銀行や保険株の下落も目立った。米国債は午後に買い優勢となった。30年債入札が予想より好調だったことや、米国株の下げが加速したのが背景。
原題:Stocks Sink in Turbulent Trading, Treasuries Gain: Markets Wrap(抜粋)
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