[ニューヨーク 16日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、米株価上昇を受けリスク選好度が回復したことで、ドル指数がほぼ横ばいで推移するなか、新興国通貨が上昇した。
前週は米10年債US10YT=RR利回りが3.26%と7年ぶりの水準に上昇し、ドル支援要因となっていた。同利回りは現在は3.16%近辺で落ち着いている。
リスク選好度の改善で円やスイスフランなどの安全通貨に対する需要も減退。ウエルズ・ファーゴ(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「今日はマイナスのニュースがなかったという点でこれまでと異なる」とし、こうしたなか「リスクに敏感な新興国通貨がアウトパフォームする一方、安全通貨の円とスイスフランが軟調となっている」と述べた。
今週は、サウジアラビアの反政府記者ジャマル・カショギ氏の失踪を巡り米国とサウジの間で緊張が高まっていることが市場の重しとなっている。ポンペオ米国務長官はこの日、サウジアラビアのサルマン国王の息子ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談し、カショギ氏の失踪について徹底調査が重要との見解で一致した。
連邦準備理事会(FRB)は17日に9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表。FRBがあと何回利上げを行うのか手掛かりを得ようと注目されている。CMEフェドウオッチによると、金利先物市場が織り込む12月の利上げの確率は77%となっている。
この日発表の米経済指標では9月の鉱工業生産指数が0.3%上昇。4カ月連続での上昇となった。
ドル/円
NY終値 112.25/112.26
始値 112.00
高値 112.33
安値 112.00
ユーロ/ドル
NY終値 1.1573/1.1576
始値 1.1576
高値 1.1621
安値 1.1571