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アイルランド国境問題で無期限のバックストップを受け入れ
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英国全体が無期限でEUの関税規則に拘束されるリスク、政治危機も
英国のメイ首相は、欧州連合(EU)離脱交渉の争点となっているアイルランド国境問題を解決し合意への明確な道筋を描くため、これまでの交渉で主張してきた重要な要求の1つを取り下げる用意がある。事情に詳しい関係者が明らかにした。
関係者の1人によると、メイ首相とEU離脱問題の顧問から成るチームは、アイルランド島にハードボーダー(物理的な壁)を設けないためのバックストップ条項を無期限とし、英国全体がEUの関税規則に従い続けるというEUの主張を受け入れる。
この解決策は英国がEUの関税規則に無期限で拘束される可能性をはらむほか、英国領北アイルランドと英本土の間の物流に一定の新たな検査が導入されることにもつながる。EU、さらに実業界の多くが望んでいる解決策ではあるが、与党内の対立に火がつきメイ首相が退陣に追い込まれる恐れもある。
この報道でポンドは上昇した。
原題:U.K. Is Said to Drop Brexit Demand on Irish Border to Ease Deal(抜粋)