アメリカと韓国は、さきの米朝首脳会談を受けて中止した合同軍事演習に加え、12月に予定されている両軍の航空機による定例の大規模な共同軍事訓練を中止することを決めました。北朝鮮との外交プロセスを続けるためとしています。
アメリカ国防総省は、ことし6月の米朝首脳会談を受けて北朝鮮との外交交渉を後押しするためだとして、ことし8月に予定されていた定例の米韓合同軍事演習など3つの演習を中止していました。
アメリカ国防総省は19日、声明を発表し、訪問先のシンガポールで会談したマティス国防長官と韓国のチョン・ギョンドゥ(鄭景斗)国防相が、12月に予定されているアメリカ軍と韓国軍の航空機による定例の大規模な共同軍事訓練、「ビジラント・エース」についても中止を決めたことを明らかにしました。
理由は北朝鮮との外交プロセスを続けるためとし、マティス長官は19日にシンガポールで会談した岩屋防衛大臣にも訓練の中止を伝えたということです。
トランプ政権は、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長との2回目の首脳会談について、開催場所を数か所に絞り込んで最終調整を行っていて、北朝鮮が強く反発する米韓の共同訓練を中止することで北朝鮮との交渉を加速化させる狙いがあるものとみられます。