[ジュネーブ/ロンドン 6日 ロイター] – イランは6日、米国による圧力にかかわらずイランはこれまで石油を必要なだけ販売できているとの見方を示したほか、米国の制裁に反対する欧州諸国に一層の支援を要請した。

米国は5日、イランの石油や金融部門を中心に経済制裁第2弾を再開した。イランのミサイルや核開発を制限すると共に、中東地域で高まるイランの軍事・政治的影響力を抑える狙い。今後、追加措置を取る可能性があるともけん制した。

タスニム通信によると、ジャハンギリ第1副大統領は「米国人はイランの石油販売をゼロにすると常々言っているが、これまでのところ、我々は必要な量の石油は販売できていると言わざるを得ない」と発言。「米国人はプロパガンダの助けを借りており、現実を見ていない」と述べた。

こうした中、欧州連合(EU)、仏、独、英などは米国の対応について遺憾した上で、イランと合法的に取引を行う欧州企業を保護する意向を示した。EUはこれまでにイランとの貿易を継続するための特別目的事業体(SPV)の設立を検討している。

イランのサジャドプール外務次官は、SPVについて興味深いとしつつもスピードや効果に欠けると指摘。欧州の中小企業はイラン国内で引き続き「騒ぎもなく」活動しているとした。ザリフ外相はツイッターで、トランプ大統領はいずれイランを尊重するようになると主張した。