参院予算委員会は7日、安倍晋三首相と全閣僚が出席し、2018年度第1次補正予算に関する基本的質疑を続行した。外国人労働者受け入れ拡大をめぐり、首相は、国内で働く外国人が母国に残してきた家族に、日本の公的医療保険制度が適用されていることを含め、制度見直しの必要性に言及した。
国民民主党の足立信也氏は、外国人の受け入れ拡大に伴い医療費が増えるのではないかと指摘した。首相は「しっかり対応できる仕組みをつくっていきたい」と述べた。
また、足立氏は、自己負担が一定額を超えると還付される高額療養費制度が外国人の扶養家族にも適用されるかを質問した。
首相は「高額療養費制度を本来あるべき形以外で、わが国に来て使う方がいたということで、政府内でその問題を指摘し、よく整理しておくように言った」と述べた。政府内では保険を使える扶養家族を国内に居住する人に絞る案が浮上している。
足立氏は、社会保障制度や日本語習得体制の在り方もただした。山下貴司法相は「共生のための総合的対応策を年内に取りまとめる。(新たな)在留資格のみならず、全ての外国人について政府がやるべき大きな全体的な施策だ」と説明した。
首相は、国税当局への「口利き」疑惑が持たれている片山さつき地方創生担当相について「与えられた職責をしっかり果たしてほしい」と述べ、辞任を否定。「国民から不信を持たれることがないよう説明責任を果たしながら、襟を正していかなければならない」と強調した。共産党の小池晃書記局長への答弁。