• FOMC政策発表、米最高裁判事が入院、モラー氏の新しい上司
  • ドイツ銀のトランプ氏融資を調査へ、イタリアがEUに反論

前回会合からほとんど変わらなかった米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明。それでも発表後にドルが上昇したのは、トランプ米大統領からたびたび批判されているにもかかわらず、さらなる利上げが協議されたという事実が関係しているとの見方もあります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

なおも漸進

FOMCはFF金利誘導目標を2.00-2.25%のレンジで維持した。力強い経済成長や関税率の引き上げ、賃金上昇がインフレにつながり得るとして、12月に追加利上げを実施する姿勢を堅持。声明は「経済活動は力強いペースで拡大している」と指摘し、失業率が低下したとの認識を示した。先行きについては「さらなる漸進的な」利上げを継続するとの方針を維持した。

リベラル派の重鎮

米連邦最高裁判所はルース・ベーダー・ギンズバーグ判事が入院したと発表した。前日夜にオフィスで転倒し、肋骨(ろっこつ)3本を骨折したという。その半生が映画化もされている同判事は今年85歳。これまでに大腸がんと膵臓(すいぞう)がんを克服している。トランプ大統領が最高裁に保守派の判事をすでに2人送り込んでいるため、リベラル派はギンズバーグ判事の健康に強い関心を寄せている。

打ち切りのシナリオ

2016年の米大統領選にロシアが干渉した疑惑を捜査するモラー特別検察官は、同捜査を公然と批判してきたマット・ウィタカー氏を新たな上司に迎える。同氏はロシア疑惑捜査を制限するか打ち切る権限を持つ。17年にCNNとのインタビューで、司法長官代行がモラー氏を解任までしなくても「予算を極端に減らして捜査打ち切りに導く」シナリオは想定可能だと述べていた。

召喚状

ドイツ銀行によるトランプ大統領への融資を民主党は重点的に調査する可能性が高いと、ウォーターズ下院議員(民主・カリフォルニア州)が言明。ドイツ銀はトランプ氏が大統領になる前に同氏への融資に「応じた」数少ない銀行の一つだと述べ、「それについて幾つか知りたいことがある」と話した。ウォーターズ議員は下院金融委員会の委員長就任が見込まれている。

分析に欠陥

欧州連合(EU)が予想するイタリアの財政赤字に対し、同国が強く反発している。欧州委の予想はイタリア政府が提出した財政に関する文書に対する「不十分かつ部分的な分析」に基づいていると主張。その上で、19年の目標は変更しないとあらためて表明した。トリア財務相は声明で、そうした過誤が「欧州委との建設的な対話の継続に影響することはない」と述べた。

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