• 英閣僚辞任で中銀など会合、トランプ減税効果終了か、中国EV市場
  • 著名ファンドがフェイスブック売り、社債市場バブルに破裂の前兆

米中の貿易摩擦が和らぐとの期待で、米株式相場は上昇したとの指摘がある一方、ロス米商務長官は依然として、来年1月に中国製品への関税を25%に引き上げる計画だと確認しています。アルゼンチンでの20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて計画されている米中首脳会談を控え、両国間の揺さぶりは続きそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

緊急会合

イングランド銀行(中央銀行)など英国の規制当局は15日、相次ぐ閣僚辞任を引き金とした通貨やその他の相場の急落について、ロンドンを拠点とする約10の金融機関と協議した。事情に詳しい関係者が明らかにした。ロンドン株式市場では英銀株が大きく売られた。RBSは9.6%安と、2016年6月の欧州連合(EU)離脱を巡る国民投票以来の大幅安。ロイズは5%安、バークレイズは4%安に沈んだ。

減税効果終了か

10月の米小売売上高は5カ月ぶりの大きな伸び。自動車や燃料、建設資材の増加が全体を押し上げたが、これらの需要は前月にハリケーンの影響で落ち込んでいた可能性がある。基調的な消費需要の強さを測るのに用いられるコア売上高は、市場予想に届かなかった。パンセオン・マクロエコノミクスのイアン・シェファードソン氏は「減税による押し上げは終了した公算が大きい」とリポートで指摘した。

さらに世界最大に

中国の電気自動車(EV)市場がさらに大きくなろうとしている。トヨタ自動車や米ゼネラル・モーターズ(GM)など中国で事業を展開する外資系、国内勢を含む全ての主要メーカーが来年1月から新エネルギー車の最低生産要件を満たす必要がある。ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)は中国の電動乗用車の販売台数が22年に250万台に達すると見込んでいるが、EVの伸びはさらに大きくなる可能性がある。

相次ぐ決別

ドラッケンミラー氏のデュケーヌ・ファミリーオフィスは、第2四半期に1億7800万ドル相当に積み上げていたフェイスブック株を、第3四半期に360万ドルに減らした。アリババ・グループ・ホールディングとネットフリックスの持ち分も大半を売却。アマゾン・ドット・コムに関しては4分の1近くを放出した。7-9月にフェイスブック株を売った機関投資家には、デービッド・テッパー氏のアパルーサ・マネジメントや、ダン・ローブ氏のサード・ポイントなどが含まれる。

破裂の前兆

トランプ米政権による大型減税が成長加速を促し、結果としてそれに伴う利上げがクレジット市場のバブルを破裂させるかもしれない。ヘッジファンドのチューダー・インベストメントを率いる資産家のポール・チューダー・ジョーンズ氏が述べた。同氏は社債市場全体にとって初めてのストレステストになると指摘。「社債にとって、実に恐ろしい瞬間が来るだろう」と述べた。

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