全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが19日発表した11月の住宅市場指数は、2014年以来の大きさで低下した。住宅ローン金利が8年ぶりの高水準となり、需要を抑制した。同指数は住宅建設業者の景況感を測る指標。住宅市場の冷え込みを示す兆しはこのところ増えており、政策金利をどこまで引き上げるかを巡り米金融当局の議論に影響を与える可能性がある。

米住宅市場指数のハイライト(11月)

  • 住宅市場指数は8ポイント低下の60と、16年8月以来の低水準。市場予想は1ポイント低下の67だった
  • 一戸建て販売の現況指数は7ポイント低下の67と、同じく16年8月以来の低水準。向こう6カ月の販売見通しは10ポイント下げて65と、16年5月以来の低い値となった
  • 購買見込み客足指数は8ポイント低下の45で、16年8月以来の低水準

NAHBのチーフエコノミスト、ロバート・ディエツ氏は発表資料で、「ここ数カ月上昇している住宅ローン金利と、度重なる価格引き上げが相まって、住宅需要が失速している」と分析。「住宅が景気の先導役であることを考えると、政策当局は住宅市場の状況をもっと重視する必要がある」と指摘した。

NAHB住宅市場指数

NAHBとウェルズ・ファーゴ

全米抵当貸付銀行協会(MBA)は先週、住宅ローン金利(30年、固定)が平均5.17%に上昇し、10年4月以来の高水準になったと発表した。

原題:U.S. Homebuilder Index Drops by Most Since ’14 as Rates Rise (1)(抜粋)