• 21日のユンケル氏との交渉で前進も実務協議は続く
  • 交渉担当が22日朝までに素案をまとめられなければサミット中止も
メイ首相、Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

英国と欧州連合(EU)の交渉担当者は21日、夜を徹してEU離脱協定案の最後の詰めを行っている。メイ英首相は25日のEU臨時首脳会議(サミット)が予定通り開催されるよう奮闘している。

メイ首相はこの日、ブリュッセルでユンケル欧州委員長と会談。英国とEUの当局者は共に、両首脳が離脱協定案の条件調整で前進したと述べた。

しかしまだ協定案の文面は完成していない。メイ首相はユンケル氏と1時間50分にわたり会談した後、首脳会議前日の24日にブリュッセルに再び戻り、土壇場の協議に臨むことを明らかにした。これは予想外の発表だった。臨時サミットでは首脳らが離脱協定案を承認する予定。

当局者の1人によると、英国とEUの交渉チームは現在、22日朝までに離脱協定素案を完成させる予定。

メイ首相はBBCとのインタビューで、「われわれは夜になって交渉担当者に指示を与えた。これらの問題に関する作業は直ちに始まるだろう」と述べた上で、「彼らが残る問題を解決できるよう、十分な指示を与えることができたと思う」と語った。

交渉担当者らが離脱協定素案を完成させられなかった場合はEU首脳が臨時サミットを中止する可能性がある。その場合は、11月中に交渉を終わらせたいメイ首相にとって大きな打撃となる。

複数の当局者は、22日朝までに素案をまとめられなければ臨時サミット開催は危うくなると指摘。ただ、EUの期日はずれ込む場合が多い。

原題:U.K.’s May Plans Last Minute Brussels Dash to Save Brexit Summit(抜粋)