米労働市場は「非常に強い」、全般的に経済良好-パウエルFRB議長
Rich Miller2018年12月7日 9:07 JST 更新日時 2018年12月7日 9:57 JST
- 雇用統計の発表を翌日に控え、経済と労働市場に強気の評価
- 雇用創出は力強く、賃金は徐々に上昇している
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は7日の雇用統計発表を前に、米経済と労働市場に関して強気の評価を下した。
パウエル議長は6日のワシントンでの講演テキストで、「米経済が現在全般的に非常に良好に推移しており、雇用創出は力強く、賃金が徐々に上昇している」と指摘。「実際に多くの全米レベルの指標でみて、米労働市場は非常に力強い」と述べた。
エコノミストらは米労働省が東部時間7日午前8時半(日本時間同午後10時半)に公表する11月の雇用統計について、緩やかながらも依然として強い雇用ペースを予想。非農業部門雇用者数は前月比19万8000人増の見通しで、なお健全と見なされる水準だが、10月の25万人増を下回る伸びとなる見込み。失業率は前月と同じ1969年以来最低の3.7%と予測されており、平均時給は前年同月比3.1%増と、2009年以来の大幅な伸びが続いたとみられている。
パウエル議長のこの日の講演は、12月18、19両日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)を控えたブラックアウト期間の前に予定された最後の公式発言。今月のFOMCでは今年4回目となる0.25ポイントの利上げが予想されている。
同議長は、全ての米国民に景気拡大の恩恵が十分に行き渡っているわけではないとも述べ、「全米のデータの前向きなトレンドにもかかわらず、進行中の景気拡大の恩恵は一部地域に依然届いていない」との見解を示した。
原題:Powell Says U.S. Labor Market ‘Very Strong’ by Many Measures(抜粋)