[ブリュッセル/ローマ 12日 ロイター] – イタリアのコンテ首相は12日、2019年予算案を巡る財政赤字の対国内総生産(GDP)比率目標について、当初案の2.4%から2.04%に引き下げたと明らかにした。欧州連合(EU)の欧州委員会も評価する見解を示した。
コンテ首相はこの日、ブリュッセルを訪れ、修正予算案について欧州委のユンケル委員長と会談した。
首相は会談後、修正案について「欧州委側がまずは大きな意味があると判断した」とし、「前向きな」反応を期待していると述べた。一方、欧州委の報道官は「良好な進展が図られた」と指摘。「欧州委は受け取った提案を審査する。作業は数日間続くだろう」と述べた。制裁手続きが回避できるかどうかについてはコメントを控えた。
また、トリア財務相が13日も欧州委との協議を続けるという。
コンテ首相は財政赤字の削減策について詳細を明らかにしなかったが、従来計画より国の資産売却を進めるとした。また、イタリア経済が予想を上回って成長すると自信を示した。一方、年金や社会保障給付金への支出拡大は変更しないと繰り返した。