[ロンドン 12日 ロイター] – 英国の与党・保守党は12日、メイ首相に対する党首信任投票を行い、信任200票、不信任117票の過半数でメイ氏が信任を得た。ただ、3分の1以上の議員が不信任票を投じ、欧州連合(EU)離脱の方向性を巡る党内の溝が浮き彫りになった。

投票結果を受け、メイ氏の支持派は党として首相を支えるべきだと訴えた。一方、首相の離脱案は国民投票への裏切りだとして信任投票の実施を求めた強硬離脱派は、メイ氏は辞任すべきだとの見方を示した。

強硬派を率いるジェイコブ・リースモグ議員はBBCテレビに対し「メイ首相にとってひどい結果だ」と述べ、「憲法上のあらゆる規範に鑑み、首相は早急に女王と面会し、辞任する必要があるということを理解すべきだ」と主張した。

一方、メイ氏に近いグレイリング運輸相は、信任票が「優に」上回ったとの見方を示した。

メイ氏はこの日、信任投票実施に先立ち、2022年の次期総選挙前に辞任する考えを示した。

投票結果を受け、英ポンドGBP=D3は一時1.2672ドルまで上昇した。その後、不信任票が多くの市場関係者の予想より多かったことが分かると、1.2605ドルまで押し戻されたが、それでも前日比1%高となっている。