信任投票ではメイ首相への支持が200票、不支持が117票だった
今後1年は信任投票によるメイ氏の追い落としはできなくなる

英与党保守党が12日夜実施した下院議員による信任投票の結果、メイ党首(首相)が信任された。勝利したとはいえ、かなりの数の議員が不信任を表明しており、欧州連合(EU)離脱を控えた重大局面で、首相の立場への打撃は避けられない。

無記名で行われた信任投票ではメイ首相への支持が200票、不支持は117票だった。首相が今回勝利したことで、反対派は少なくとも今後1年は信任投票によってメイ氏の追い落としを目指すことができなくなる。だが同時に3分の1を上回る議員が、メイ氏に首相であってほしくないと考えている状況が浮き彫りになった。ポンド相場は投票を控えて上昇していたが、予想よりも不支持の票数が大きかったと受け止められたことで、上げ幅を縮小した。

信任投票の実施に伴い、メイ首相もかなりの犠牲を強いられた。首相は自分に批判的な保守党メンバーとの内々の会合で、2022年までに行われる次期総選挙に党首として臨まないと明言したと同席した複数の関係者が明らかにした。このような譲歩は、EU離脱が実現する過程で、メイ氏が引き続き英国のかじ取りを担うことを目指すものといえる。

メイ首相は首相官邸の前でテレビカメラに向かい、「支持を感謝するが、かなりの数の同僚が私に不信任票を投じた。彼らの主張に私は耳を傾けている」と述べた。

ハンコック保健・社会福祉相はスカイニューズとのインタビューで、「本心では次期総選挙を戦いたいと望んでいるが、それできないことは承知していると首相は話した。それについて彼女はかなり感情的だった」と語った。

原題:May Survives Confidence Vote to Face Uphill Struggle in Brexit(抜粋)