EU=ヨーロッパ連合は、イギリスと合意した離脱協定案がイギリス議会で承認されるかどうか見通せないことを受けて、協定を結べないままイギリスが離脱する事態に備えた対応策を発表しました。
イギリスが来年3月、EUから離脱するのを前に、双方は離脱の条件を定めた離脱協定案などで合意しましたが、イギリスの議会での反発が根強く承認されるかどうか見通せない状況が続いています。
これを受けてEUは19日、協定を結べないままイギリスが離脱し、急激な変化が起こる事態に備えた対応策を発表しました。
このうち、EU域内に住むイギリス国民については、離脱後もこれまでどおり居住する権利が認められるべきだとして、加盟国に寛容な対応を求めています。
また航空便について、イギリスの航空会社は本来、離脱後に加盟国やEUから運航許可を取得し直す必要がありますが、1年間は現状のまま域内での飛行や離着陸を認めるとしています。
一方で、物流については離脱後から税関検査が必要になるとしています。
イギリスのEU離脱まで19日で残り100日となりましたが、協定を結べないまま期限を迎える事態が現実味を増していて、EUでは今後もそうした事態に備えた対策を進めていくとしています。
あわせて読みたい
- 英 EU離脱で移民制度を厳格化 人手確保に不安の声も4時17分
- EU イタリアの予算案を承認 制裁を回避4時30分
- 英EU離脱まで100日 メイ首相 合意なき離脱に備え緊急対策12月19日 5時42分
- イギリス メイ首相「離脱協定案 採決は来月」 野党反発12月18日 8時53分
- EUは再交渉応じず 英メイ首相は依然苦境12月14日 11時31分