[ニューヨーク 19日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)は19日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.25─2.50%に引き上げることを決定した。 市場関係者のコメントは以下の通り。 

●一段の利上げ回数見通し引き下げを予想 <ハリス・フィナンシャル・グループのマネジング・パートナー、ジェイミー・コックス氏> 利下げ停止に関し、市場はより大きな変更を期待していたと考える。 2019年の利上げ回数見通しは3回から2回に引き下げられ、予想ほどハト派的でなかったものの、来年に入れば、さらに引き下げられると確信している。 

利上げとハト派的な見通しは絶妙なバランス <インベスコ(ニューヨーク)のグローバル市場ストラテジスト、クリスティナ・フーパー氏> 米連邦準備理事会(FRB)は利上げを決定する一方で、2019年については一段とハト派的なスタンスを示し、市場の予想を裏切らなかった。 強い警戒感を呼び起こすことなく、過度にハト派的な姿勢を示すことはできないため、今回はバランスをとるのが難しかった。この先、修正を行っていく余地はあるため、FRBのバランスの取り方は絶妙だった。FRBは非常に良いポジションで2018年を締めくくった。 個人的には市場でみられているほど懸念はしていない。経済成長は鈍化はしたものの、なお堅調だ。リスクは明らかに増大しているが、緩やかな成長が続くとの基本的な見通しは変えていない。 

FRBが一段の警戒示せばドル下落へ=テンパス <テンパス(ワシントン)のシニア外為トレーダー、フアン・ペレス氏> 利上げは投資家にとって利益拡大を意味するため、米ドルは下落に対して底堅さを見せる可能性が高い。しかし、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長や米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーが来年の利上げペースについて従来の考えを改めた可能性があるというのが最初の受け止めだ。 米経済は厳しい環境にあるとみられる。これに関しては皆がある程度同意しているようで、市場では早過ぎる利上げに対する懸念という形で現れている。 FRBが実際に一段と警戒姿勢を示すなら、米ドルは下向きトレンドになるだろう。一段の利上げには遅行指標の監視が必要だ。 

むしろタカ派的、FRBは経済が力強く推移すると予想 <キングズビュー・アセットマネジメント(シカゴ)のポートフォリオマネジャー、ポール・ノルテ氏> ハト派的というより、むしろややタカ派的なのではないか。ドット・プロット(今後の政策金利の推移を点で示したグラフ)によると(来年は)2回の利上げが想定されている。市場では基本的に来年の利上げ回数は1回との見方が出ていた。 連邦準備理事会(FRB)は経済が引き続き力強く推移していると予想しているように見える。 連邦準備理事会(FRB)は来年は2回の利上げを想定しているとし、金利の道筋を下方修正した。これに基づくと、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は2.75─3.00%となる。これは、これ以上ハト派的になれないほどハト派的だ。