韓国国防省が、韓国駆逐艦による海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射をめぐり日本の主張に反論する動画を公開したことを受け、防衛省は4日夜、これに反論する文書を発表した。日本政府は「話し合える状況にない」(関係者)として反発を強めており、防衛省はさらなる証拠の公開を検討している。
「救助妨害の威嚇」と非難=韓国が反論動画公表-レーダー照射問題
文書は韓国側の動画について「われわれの立場とは異なる主張が見られる」と指摘。レーダー照射を「不測の事態を招きかねない危険な行為」と重ねて批判し、「今後とも日韓防衛当局間で必要な協議を行う」とした。
防衛省幹部は4日、韓国側の発表について「ひどい。こっちも反論し続けないとだめだ」と強調。動画は駆逐艦に対する哨戒機の交信音声が削られているとして「絶対に細工をしている」と断じた。
照射問題では、日本側が昨年12月に哨戒機が撮影した動画を公表。日韓両国による反論の応酬になっており、同じ幹部は「最後は罵詈(ばり)雑言の言い合いになるかもしれない」と懸念を示した。防衛省は今後の韓国側の対応次第では、証拠として軍事機密であるレーダーの波長データ公開も検討している。(2019/01/05-00:23)
塩田注
火器管制レーダー照射問題は日韓の防衛当局が徹底的な対立路線を歩み、両国外務大臣は話し合い路線での収拾を目指しているように見える。韓国にはおそらく「レーザーを照射していないと嘘の強弁をせざるを得ない国内事情があるのだろう。文在寅(ムンジェイン)大統領の権威は明らかに失墜ているような気がする。