菅官房長官は9日午前の記者会見で、韓国人元徴用工らによる新日鉄住金の資産差し押さえ申請を、韓国の裁判所が認めたことを受け、韓国政府に対し近く、1965年の日韓請求権・経済協力協定に基づく2国間協議を申し入れる方針を明らかにした。

 菅氏は、「原告側による日本企業の財産差し押さえの動きは極めて遺憾だ。近く協議を韓国政府に要請する」と述べた。

 菅氏は午後に、関係閣僚会議を開催する方針も示した。週内にも2国間協議を申し入れる方針を確認するとともに、今後の具体的な対応策などについても協議する見通しだ。

 日本政府は、戦時中の請求権問題は協定で解決済みとの立場だ。日本企業に不利益が及ばないよう韓国政府に要請していた。