• 英EU離脱案は歴史的敗北、JPモルガン決算、米政府機関閉鎖
  • タカ派連銀総裁が新見解、ブラックストーンの不動産ファンド
A sign is displayed on a building that is closed because of a US government shutdown in Washington, DC. Photographer: Andrew Caballero-Reynolds/AFP/Getty Images

メイ英首相の欧州連合(EU)離脱案は否決されました。事前には150票以上の大差もあり得るとみられていましたが、ふたを開けてみれば票差は230票という、メイ首相にとっては屈辱的な大敗となりました。採決前に下落していたポンドは、これで別の離脱案への見通しが開けたとの見方から急速に下げを戻しています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

100年で最大

英議会はメイ首相のEU離脱案を否決。同離脱案が承認される可能性はほぼなくなった。下院の採決の結果は反対432、賛成202。票差が60未満であれば、EUが内容修正に協力することで合意に達する可能性が残っていたが、230票差とこの100年で最大の敗北となった。野党労働党のコービン党首は内閣不信任案を提出。採決は16日に実施される。

株価は上昇

米銀JPモルガン・チェースの10-12月決算は債券トレーディング収入が18%減。市場予想を下回った。ただ株式トレーディングは15%増加し、2018年通年で過去最高収入を上げた。ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は今回の業績について懸念することはないと発言。株価は0.8%高で引けた。ウェルズ・ファーゴは減収となり、純金利マージンも予想に届かなかった。16日はゴールドマン・サックス・グループが決算を発表する。

切り崩し策失敗

米政府機関の閉鎖は25日目。トランプ大統領は民主党議員をホワイトハウスに招待して昼食の場での協議を開こうとしたが、サンダース報道官によると民主党からの参加者はなかった。国境の壁予算を認めようとしないペロシ下院議長ら民主党指導部を回避しようとのトランプ氏の試みで、激戦区から選出された議員から切り崩そうとしたが失敗に終わった格好。

タカもハトも

タカ派の1人、米カンザスシティー連銀のジョージ総裁は「政策措置を検討する際の忍耐強さを呼び掛ける」と発言し、正常化プロセスの休止を求めた。一層の金融引き締めを求めていた過去7年間の主張とは対照的。また、ダラス連銀のカプラン総裁も、時間を取って慎重であることが賢明だと指摘した。

巨大不動産ファンド

ブラックストーン・グループは同社史上最大の不動産ファンド向けに200億ドル(約2兆1700億円)近くを調達する。早々に資金が集まっており、関係者によると1-3月期中に機関投資家からの資金受け入れを終了する計画。前回のファンドと同じく世界のディストレスト資産が対象。前回は15年に158億ドルを集めた。

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