[パリ 15日 ロイター] – フランス政府が、自動車大手ルノー(RENA.PA)のカルロス・ゴーン会長兼最高経営責任者(CEO)解任に動き始めた。取締役会に後任候補の検討を要請した。関係筋がロイターの取材で明かした。 

同筋によると、政府はルノーに指名委員会会合を開催した上で20日に全体取締役会を招集するよう要請したという。 

ルノーの広報担当者と仏財務相当局者はいずれも、週末の取締役会の予定は承知していないと述べた。 

関係筋2人によると、次期会長には仏タイヤ大手ミシュランのCEOを近く退任予定のジャンドミニク・スナール氏が就く可能性が高い。 

協議に関わっている関係筋1人によると、次期CEOには現在ルノーの暫定トップを務めるティエリー・ボロレ副CEO、トヨタ自動車(7203.T)幹部のディディエ・ルロワ氏、ケータリング大手エリオール(ELIOR.PA)のフィリップ・ギルモCEO、さらにもう1人の名前が挙がっている。スナール氏が次期会長兼CEOとなる可能性も検討されているという。 

ルロワ氏はコメントを控えた。スナール氏とは連絡が取れていない。 

後任選びに関与しているコンサルティング会社コーン・フェリーとEmeric Lepoutre & Partnersのコメントは得られていない。 

東京地方裁判所は15日、勾留中のゴーン日産自動車(7201.T)前会長の保釈請求を却下した。 

仏政府はこれまで、ゴーン氏が職務を遂行できない状態が長期化することが明確にならない限り同氏がルノー会長兼CEOにとどまるべきだとし、東京地裁の15日の判断が重要になるとの見方を示唆していた。 

仏紙フィガロは、ルノー・日産連合の安定に向けて日産の利害関係者と協議するため、仏財務省幹部2人が15日に東京に向かうと報じた。