[ニューヨーク 17日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ユーロ圏の経済指標が軟調だったことを受け、ドルが対ユーロで上昇した。英ポンドは欧州連合(EU)離脱 を巡る2回目の国民投票が実施されるのではないかとの期待から上昇し た。

EU統計局が発表した12月のユーロ圏消費者物価指数(CPI) 改定値は前年比1.6%上昇となり、11月の1.9%上昇から鈍化し た。こうした中、ドルはユーロに対し1.1367 ドルと、約2週間ぶりの高値に上昇した。

今週は15日にドイツ連邦統計庁が2018年の国内総生産(GDP)速報値は前年比1.5%増となったと発表。5年ぶりの低い伸びとなり、前年からの減速が浮き彫りとなった。これを受け、 ユーロは15日以来、対ドルで0.80%下落している。

オアンダの首席外為ストラテジスト、ディーン・ポップルウェル氏 は「今週に入って発表された欧州の経済指標は軟調で、経済的な観点からすれば、欧州は事実上のリセッション(景気後退)に入った可能性があることが示唆されている」と述べた。

英ポンドは対ユーロで2カ月ぶりの高値を更新。合意なき離脱は回避できるとの見方からポンドは上昇していたが、離脱の是非を問う2回目の国民投票実施に向けた観測が高まったことで、午後に入り上げ幅を拡大した。ポンドは対ドルでも上昇。0.77%高の1.298ドルと 、昨年11月15日以来の高値を付けた。市場では週内のポンドは比較的狭い範囲での動きになるとの見方が
大勢となっている。

ドル/円 
     NY終値 109.23/109.25
始値 108.86
高値 109.39
安値 108.69
ユーロ/ドル 
NY終値 1.1395/1.1400
始値 1.1398
高値 1.1408
安値 1.1370