- 労働党が提出した修正案の審議は29日に行われる予定
- 「合意なき離脱」回避の選択肢巡り採決を可能にすることを求める
英最大野党・労働党は21日、欧州連合(EU)離脱の賛否を問う2回目の国民投票を可能にする議会採決を求める提案を行った。再国民投票が実施されれば、英国のEU離脱自体が撤回される可能性も否定できない。
同党はこの日、政府案に対して「合意なき離脱」を回避するさまざまな選択肢に関する議会採決を要求する修正を提案した。これらの選択肢には国民投票実施も含まれる。修正案の審議は29日に行われる予定。
今回の修正案には、再国民投票を支持するかこれまで曖昧だった労働党のコービン党首が署名した。確認がなお必要だが、コービン氏が国民投票支持にかじを切ったとすれば、決定的に重要な動きになり得る。与党保守党でも10人前後の下院議員が、再度の国民投票実施に向けて既に活動している。
コービン党首は「われわれの修正案は、EU離脱の今の行き詰まりを打開し、合意なき離脱の混乱を避ける選択肢について下院議員の採決を可能にするものだ。国民投票を含めあらゆる選択肢を引き続き検討対象としながら、労働党の代替案が主役になる時が訪れた」と電子メールで配布した発表資料で主張した。
2回目の国民投票はEUサイドで多くが歓迎すると予想され、それは3月29日に予定される離脱期限の延長をほぼ確実に意味する。ポンド相場は動意薄となっている。