【サンパウロ時事】南米ベネズエラのフアン・グアイド国会議長は23日、首都カラカスで行われた反政府集会で、暫定大統領就任を宣言した。反米左派のニコラス・マドゥロ大統領は昨年5月、野党を実質排除した大統領選を強行して勝利。今月10日に「2期目就任」を宣言して独裁体制の確立をもくろんだが、野党が多数を占める国会や欧米諸国、日本などは認めていなかった。

インフレ率、170万%=IMF「今年は1千万%」-ベネズエラ

23日、カラカスで、シリア・フロレス夫人(左)を伴い、支持者に向かって演説するベネズエラのマドゥロ大統領(中央)(AFP時事)

 マドゥロ氏は23日も米国との断交を発表するなど、執務を続けた。マドゥロ政権の後ろ盾の軍も動く様子を見せておらず、体制転換は実現していない。ただ、軍が実力を行使して反政府デモ鎮圧を進めていけば犠牲者は増え、政情が一層、不安定化するのは必至だ。(2019/01/24-09:19)