大坂なおみが全豪オープンを制した。昨年の全米オープンに続いてテニスの4大タイトル2連覇である。女子のランキングもアジア勢ではじめてトップに躍り出た。今朝の新聞もテレビも「大坂時代の幕開け」と見出しを立てている。若干21歳である。何よりもすごいのは大坂自身が成長過程にあることだ。ファーストサーブの確率はまだまだ高くなる。ショットの正確性も改善の余地は大きい。全豪でも圧倒的な優位に立ちながら第2セットを落とした。メンタル面の課題も依然として残っている。最近練習に取り組んでいるといわれるドロップショットは、クビトバ選手の方がはるかにうまかった。克服すべき課題がいぜんとしていっぱい残っている。それは逆にいえば、大坂選手の伸び代がかなりあるということだ。

かつての女王ナブラチロワは「大坂選手はスーパースターになった」とコメントしている。多くの課題を抱えながらすでにスーパースターである。可能性でいえばいずれスーパースターを超えるということだ。選手の力ももちろんだが、チーム大坂の役割も大きいような気がする。昨日の表彰式でクビトバも自分のチームに感謝の言葉を述べていた。2年ほど前に強盗に入られ利き手の左手に重傷を負った彼女を支えたのはチームである。チームの力なくしてクビトバが全豪オープンの決勝に進出することはなかっただろう。大坂もクビトバもいいチームに恵まれた。最近のスポーツを見て思うのは、優秀な選手はみな自分の監督やコーチ、マネージャーなど自分たちのチームをたたえることだ。選手とチームが一体となって試合に臨む。個人競技だとしてもスポーツはチーム同士の戦いであり、優れたチームが栄冠を勝ち取る。スポーツの試合から学ぶことはこのチーム力の在り方かもしれない。

スポーツを離れるとチーム力の脆弱なところが苦労している。チームトランプは有力閣僚の更迭や辞任でチーム力は無いに等しい。対する中国、チームは一滴の水も漏らさぬ鉄の団結力を誇っているが、団結の源泉は恐喝的独裁力である。このチーム力は強いようで弱い。北朝鮮のチーム力もこれに近い。韓国の文在寅大統領、リベラルが結集したチーム力はチーム安部を凌ぐのかもしれない。だがこのチーム力、あまりにも独善的で国際的な配慮が見られない。チーム安部は身内で固めているだけに団結力は強そうだ。だが、この一見強そうに見えるチーム力は、お互いを敵視する野党のチーム力崩壊に支えられている。イギリスのチームメイもEUチームも、見えてくるのは綻びだけである。日産のゴーンはチームを無視した。次の時代を引っ張りそうなチームは国際政治や経済の舞台には見当たらない。問われているのはチームの力だ。