6日の米株式市場では半導体株が上昇。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は6営業日続伸と、昨年8月以降で最長の連続上昇局面となっている。業界動向を占う存在として注目される米マイクロチップ・テクノロジーが、最近の半導体セクターの落ち込みは終わりに近づきつつあるとの見方を示した。

マイクロチップのスティーブ・サンギ最高経営責任者(CEO)は、米中貿易戦争が悪影響をさらに及ぼすような展開にならなければ、現在の四半期が半導体メーカーにとってサイクルの底になるとの予想を示した。

マイクロチップ株は6日に一時、前日比10%高。SOXは一時3%を超える上昇となり、構成する30銘柄全てが値上がりした。

サンギCEOは「どのような回復になるかは、まだ判断できない」とした上で、「通商協議の結果にある程度かかっている。だが、間違いなく底を形成しつつある」と語った。

自動車やコンピューター向けの半導体を製造するマイクロチップは、昨年8月に半導体業界で需要減退への警告を最初に発した企業の一つ。他の半導体企業もそれに続く格好となり、SOXは12月に大きく下落した。

リンクス・エクイティー・ストラテジーズのアナリスト、K.C.ラージクマール氏らは「サンギ氏は循環の変曲点の予測で、他の業界関係者より優れた実績がある」と指摘。「半導体各社はサンギ氏の発言を徐々に前向きに捉える公算が大きい」と述べた。

Microchip sees industry bottom after early warning in August

原題:Chip Stocks Rise as Microchip’s ‘Bottom’ Call Fuels Optimism (2)(抜粋)