• 月内の米中首脳会談は見送り、BB&Tとサントラストが統合へ
  • EUが見通し下方修正、英中銀も引き下げ、英・EU会談

トランプ米大統領は米中貿易戦争の休戦期限である3月1日より前に中国の習近平国家主席と会談することはないと発言。両国が通商協議で合意できないとの懸念から株安・国債高となりました。メキシコ国境を巡る共和党と民主党の対立も続いており、市場を覆う不透明感は晴れていません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

期限前の会談はない

トランプ大統領は3月1日の関税引き上げ期限より前に習近平国家主席と会談することはないと述べた。ただ、期限後に習主席と会う可能性はあると発言した。CNBCが米政府高官を引用して報じたところによると、合意を成立させるには現時点では時間が足りず、大統領は2月末に北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と会談する準備もあることから、月内の米中首脳会談は可能性が低くなった。

10年ぶりの大規模統合

米銀行持ち株会社BB&Tは、サントラスト・バンクスを買収することで合意した。約10年ぶりの大規模な銀行統合となり、資産総額で米6位の商業銀行が誕生する。6日の株価終値に基づくBB&Tのサントラスト株取得額は281億ドル(約3兆842億円)規模。統合に伴い両行の名称は失われ、新たな銀行(名称は後日発表)としてノースカロライナ州シャーロットに本社を置く。

見通し下方修正

欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は7日、イタリアやドイツをはじめ域内主要国の経済成長率予想を軒並み下方修正した。イタリアの政治不安やフランスでの抗議運動、ドイツ自動車産業回復の遅れが反映された。英国のEU離脱と中国の景気減速が見通しをさらに悪化させる恐れもあると警告した。

「EU離脱の霧」

イングランド銀行(英中央銀行)は成長見通しを下方修正し、投資が劇的に落ち込むとの予想を明らかにした。カーニー総裁は「EU離脱の霧」が緊張を生んでいると述べ、不透明感が住宅市場に打撃を与え、信頼感の重しになっていると分析。合意も移行期もない離脱になればマイナス成長の可能性が高まると付け加えた。

バックストップ措置に期限

メイ英首相は欧州委員会のユンケル委員長らと会談した際、離脱協定に盛り込まれたアイルランド国境を巡るバックストップ措置に期限を設けるよう複数回にわたり要請した。この協議に詳しい関係者が明らかにした。EU側は応じなかったという。会談後の共同声明は交渉チームによる対話を再開する意向を発表。EUは離脱協定の再交渉には応じないとしつつ、将来の関係に焦点を絞った政治宣言の変更は可能との立場を明らかにした。

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