[ワシントン 7日 ロイター] – トランプ米大統領は7日、中国との通商協議の期限である3月1日までに習近平国家主席と会談する計画はないことを確認した。 

期限前に会談を行うかとの質問に対し、トランプ大統領は「行わない」と回答。会談が来月ごろに行われるかとの質問に対しては「行われないかもしれない」と応じた。 

これに先立ち、米政府高官や関係筋は米中首脳が3月1日までに会談する公算は小さいと語っていた。 

トランプ大統領はこれまで、包括的な通商合意を目指し習国家主席と近く会談する考えを示していた。米中通商協議は来週、北京で再開する見通しとなっており、米国からはムニューシン財務長官やライトハイザー通商代表部(USTR)代表らが出席する。 

カドロー米国家経済会議(NEC)委員長は「トランプ大統領は、習国家主席といずれ会談すると話しているが、現段階ではかなり先の話となる」と語った。 同ニュースを受け、3月1日までに米中が合意に達するとの期待が後退し、米株価は下落。S&P総合500.SPXは一時1.6%安と、約1カ月ぶりの大幅安となった。 

オークブルック・インベストメンツのピーター・ジャンコブスキ氏は、1月は通商交渉を巡る楽観的な見方が市場の支えとなっていたことから、相場が今後弱含む可能性があるとの認識を示した。 

米債市場では国債への逃避買いが膨らみ、指標10年債利回りUS10YT=RRは2.66%と、約1週間ぶりの水準に低下した。