- 人民元の安定求める、ウォルマート決算、サンダース氏が出馬表明
- ユンケル委員長の消極的発言、HSBC決算と届け出
米国が中国に人民元の安定を求め、切り下げをけん制したため、ドルが上昇しました。米中通商協議の行方は、20日の欧州委員会トップとメイ英首相の会談と共に引き続き相場を左右する材料になりそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
人民元の安定
米国は中国に対して貿易交渉の一部として、人民元相場の安定を維持するよう求めている。米国が課す関税の効力をなくそうと、中国が人民元を切り下げる手段を封じることが狙い。米中協議に詳しい複数の関係者が語った。両国は「覚書」に為替政策をどのように盛り込むかを議論している。正確な文言は依然定まっていないが、最終的な合意の枠組みに組み入れることで両国は暫定合意した。
玩具キャンペーン
ウォルマートは11-1月(第4四半期)として少なくとも10年ぶりの好決算を発表し、2019年の米小売業界を巡る懸念を払拭(ふっしょく)した。重要視される米既存店売上高は前期比4.2%増と、アナリスト予想を1ポイント上回った。経営破綻し米国の全店舗を閉鎖したトイザラスの買い物客の受け皿になろうと、大規模なキャンペーンを展開。玩具が予想以上の売り上げを後押しした。
出馬表明
バーニー・サンダース米上院議員(77、バーモント州、無所属)は2020年大統領選挙への出馬を表明した。16年の大統領選挙でヒラリー・クリントン氏と最後まで民主党候補の指名を争った同氏は、2度目の大統領選を目指す。「現在のホワイトハウスの住人は米国の恥だと考える」と言明。打倒トランプ政権を立候補の理由に挙げた。
冷や水
欧州委員会のユンケル委員長は、20日に予定されるメイ英首相との会談が英離脱問題を解決に導く公算は小さいと述べ、打開を期待する市場に冷や水を浴びせた。委員長は「英国が実際何を望んでいるのか」確信が持てないと指摘。英国が2カ月以上の離脱延期を求めてくる場合、EU法に従って英国は5月後半の欧州議会選挙に参加する必要があると主張し、「それ以外の可能性はない」とくぎを刺した。
失望決算と荒稼ぎ
英銀HSBCホールディングスは昨年10-12月の利益が予想に届かず、今年について主要市場の政治的緊張で予測が極めて難しいと警告した。金融市場の混乱で打撃を受け、投資銀行収入が減少。一部で期待が高かった新たな自社株買いの発表はなかった。決算とともに公表された届け出によると、昨年夏のトルコ金融危機の際に、通貨リラの急落で恩恵を受け、約1億2000万ドル(約133億円)を1日で稼いだ。
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